- 足が痛い
- このような足の痛みの症状は
ありませんか? - 足の痛みは何科を受診すればいい?
- 足が痛いと血管が詰まっている
ことも?足の痛みの原因 - 足が痛む時に考えられる病気
- 原因不明の足の痛みへの対応
- 足が痛む時の検査
- 足の痛みの治療法
足が痛い
「最近、足が痛くて困っている」「長時間歩くと足が重く感じる」といったお悩みをお持ちではありませんか?実は、足の痛みは単なる疲労や筋肉痛だけではなく、循環器系の問題が原因となっている場合も少なくありません。足の痛みや違和感を軽視せず、早めに専門医に相談することで、深刻な病気を未然に防ぐことができます。当院では専門性の高い的確な診断と治療を通じて、皆様の健康をサポートいたします。痛みや不安を感じたら、どうぞお気軽にご相談ください。
このような足の痛みの
症状はありませんか?
- 歩行中にふくらはぎの痛み
- 足のしびれやチクチク感
- 足の冷えや感覚の鈍さ
- 歩行時の痛み
- 皮膚の変色や熱感
- 足の関節の痛み
足の痛みは何科を
受診すればいい?
足の痛みを感じたとき、何科を受診すればよいのか迷うことはありませんか?
痛みの原因によって、整形外科や皮膚科、神経内科など様々な科が考えられますが、実は動脈硬化が下肢の動脈で生じ血管が閉塞する事でも足の痛みを来す事があります。
血管由来の疾患の場合、進行する事で下肢の壊死、切断が余儀なくされる事もあります。
例えば、足の血行不良や動脈硬化が原因で足の痛みが生じることがあります。また、糖尿病などの慢性疾患が足の痛みを引き起こすこともあります。足の痛みは、単なる筋肉疲労や外傷だけでなく、重大な循環器系の問題のサインかもしれません。痛みを感じたら、まずはお気軽に当院までご相談ください。
足が痛いと血管が
詰まっていることも?
足の痛みの原因
血行不良
血液の流れが悪くなると、筋肉や組織に十分な酸素や栄養が供給されなくなり、痛みが発生します。例えば、動脈が狭くなる動脈硬化や、血栓ができることによって血行が阻害される場合です。
炎症
組織が炎症を起こすと、腫れや痛みが発生します。炎症は感染や外傷を契機に引き起こされます。炎症が起こると、痛みを感じる神経が刺激されます。
神経の圧迫
腰の神経が圧迫されると、痛みやしびれが生じます。例えば、椎間板ヘルニアや坐骨神経痛では、神経が圧迫されることで足に痛みが放散します。
筋肉の過剰使用
長時間の立ち仕事や激しい運動によって筋肉が疲労し、微小な損傷を受けることがあります。このような場合、筋肉が回復する過程で痛みが生じます。
酸素不足
足の筋肉が酸素不足になると、乳酸などの疲労物質が蓄積し、痛みやけいれんを引き起こします。これは、激しい運動や血流が不足している場合に見られます。
圧力のかかりすぎ
靴が合わない場合や、足に過度な圧力がかかると、皮膚や筋肉、骨にストレスがかかり、痛みが生じます。特に、長時間の立ち仕事や歩行によって圧力がかかることが多いです。
足が痛む時に考えられる病気
急性動脈閉塞
動脈が突然閉塞し、血液が足に届かなくなることで、激しい痛みや色の変化、冷感が現れます。緊急の処置が必要です。
糖尿病性神経障害
糖尿病によって神経が損傷し、足の感覚が鈍くなったり、痛みやしびれを感じることがあります。特に足先に症状が出ることが多いです。
痛風
尿酸が体内で結晶化し、関節に沈着することで急激な炎症と激しい痛みを引き起こします。通常、親指の付け根に痛みが集中することが多いです。
骨粗鬆症
骨密度が低下し、骨が脆くなる状態です。骨折しやすく、特に背骨や足の骨に痛みを伴うことがあります。
筋肉痛
過度の運動や使いすぎによって筋肉に微細な損傷が生じ、痛みやこわばりが感じられる状態です。一般的には運動後に痛みが現れます。
坐骨神経痛
坐骨神経が圧迫されることで、腰から足にかけて痛みやしびれが広がる状態です。通常、片側の足に痛みを感じることが多いです。
関節リウマチ
自己免疫疾患で、全身の関節に慢性的な炎症を引き起こし、足の関節にも痛み、腫れ、こわばりが現れます。朝のこわばりが特徴です。
足底筋膜炎
足底筋膜(足の裏にある弾力性のある組織)が炎症を起こし、主にかかと部に鋭い痛みが感じられます。立ち仕事や長時間の歩行が原因で発症することが多いです。
原因不明の足の痛みへの対応
足の痛みが続いているのに、その原因がはっきりと分からない場合、不安に感じることもあるでしょう。このような原因不明の足の痛みには、以下のステップを踏んで対応することが重要です。
放置せずに一度病院を
受診
足の痛みは多岐の原因がありますが放置する事で進行し取り返しのつかない病態になる事もあります。一度医療機関を受診して診察を受けましょう。特に動脈硬化疾患のリスクである生活習慣病を有している場合は血管や循環器系に関連する痛みである可能性も高いため循環器内科クリニックへの受診を考えましょう。
詳細な問診と検査
原因不明の痛みの場合、詳細な問診と検査が必要です。問診では、痛みの場所や性質、発症時期、痛みの強さや頻度、生活習慣や既往歴などについて詳しく伺います。検査では、血圧測定や血液検査、超音波(エコー)検査、画像検査(CTスキャンやMRI)などを行い、痛みの原因を総合的に評価します。
他の診療科との連携
足の痛みの原因が循環器系に関連していない場合でも、他の診療科との連携が可能です。整形外科や神経内科、内分泌内科など、必要に応じて適切な専門医に紹介し、総合的な診断を行います。必要に応じて侵襲的な治療に踏み込む事もあります。
ライフスタイルの見直し
日常生活の中で、足の痛みを軽減するための工夫を行うことも大切です。
以下の点を見直してみましょう。
適度な運動
血行を良くするために、適度な運動を取り入れましょう。特に閉塞性動脈硬化症では治療方針はまずは運動療法から先に行います。疼痛が出るまで歩き、休憩した後に再度運動を再開します。
ただし、転んだりして足を傷つけたしまうと血流低下しているためその傷から下肢潰瘍に至ってしまったりしてしまうため注意が必要です。
バランスの取れた食事
血液循環を改善するために、栄養バランスの取れた食事を心がけましょう。
体重管理
過度な体重は足のそれぞれの関節への負担を増加させるため、適正体重を維持することが重要です。
ストレス管理
ストレスは痛みを増幅させることがあるため、リラックスする時間を作るよう心がけましょう。
継続的なフォローアップ
多くの下肢の痛みは治るものではなく、薬剤で管理・症状緩和を行うものです。継続的なフォローアップが必要です。定期的に医師の診察を受け、状態の変化を確認しながら治療方針を見直していきます。
足が痛む時の検査
足の痛みが続く場合、その原因を正確に特定するためにいくつかの検査を行います。当院では、以下のような検査を通じて、適切な診断と治療を提供しています。
問診と視診
まずは、患者さんの症状や生活習慣、病歴について詳しく伺います。痛みの場所、程度、持続時間、痛みが増すタイミングなどを詳しく聞くことで、原因の絞り込みを行います。視診では、足の腫れや変色、静脈瘤の有無などを確認します。
血圧測定と脈拍確認
足の動脈の血流を評価するために、足首や腕の血圧を測定し、その比率(ABI: 足関節上腕血圧比)を確認します。これにより、動脈硬化や末梢動脈疾患の有無を判定します。また、足の脈拍を確認することで、血流の状態を把握します。
超音波(エコー)検査
超音波検査は、血管の状態を詳しく観察するための非侵襲的な方法です。動脈硬化や血栓、静脈瘤などの異常を検出することができます。特に、閉塞性動脈硬化症や深部静脈血栓症(DVT)の診断に有効です。
血液検査
血液検査を行い、全身の健康状態を評価します。特に、炎症の指標となるCRPや、血栓形成のリスクを示すD-ダイマーなどの数値を確認します。また、糖尿病や脂質異常症など、血管に影響を及ぼす生活習慣病の疾患の有無も確認します。
画像検査
必要に応じて、CTスキャンやMRIなどの画像検査を行います。これらの検査により、血管の細かい構造や血流の状態を詳細に確認することができます。特に、大動脈や大腿動脈の狭窄や閉塞を評価するために有用です。
運動負荷試験
間欠性跛行の評価には、運動負荷試験が用いられることがあります。歩行や運動中に足の痛みが発生するかどうかを確認し、その後の血流や酸素供給の状態を測定します。
心臓CT・MRI
基礎心疾患に伴う不整脈の場合、心疾患を特定し心疾患自体の治療を行います。
その為冠動脈を見る目的のCT検査やMRI検査を行います。こちらも高次機能病院での検査になります。
足の痛みの治療法
足の痛みの治療法は、痛みの原因によって異なります。ここでは、循環器内科で取り扱う主な原因に基づいた治療法を説明します。
動脈硬化・末梢動脈疾患(PAD)
動脈硬化や末梢動脈疾患が原因の場合、以下の治療法があります。
薬物療法
血流を改善するために、抗血小板薬や血管拡張薬を使用します。また、高血圧や高脂血症がある場合は、それらの治療薬も併用します。
生活習慣の改善・運動療法
喫煙は血管の痙攣を誘発します。その為閉塞性動脈硬化症の原因として強く関与しています。治療を行う上で禁煙は厳守するべきです。また間欠性跛行が出現するまでの距離が長い場合は長距離のウォーキングを行うなどの運動療法が必要です。
カテーテル治療
動脈の狭窄や閉塞が重度の場合、カテーテルを用いて血管を拡張する治療(血管形成術)や、ステントを挿入する治療を行います。
バイパス手術
血管の閉塞距離や場所、硬化の程度などで薬物治療やカテーテル治療が難しい場合は自家静脈や人工血管を用いたバイパス手術を行う事があります。比較的侵襲度が大きい処置になります。
深部静脈血栓症(DVT)
深部静脈血栓症が原因の場合、以下の治療法があります。
抗凝固療法
血栓を溶解し、再発を防ぐために抗凝固薬(血液をサラサラにする薬)を使用します。これには、ヘパリンやワルファリン、DOAC(非ワルファリン経口抗凝固薬)などが含まれます。
圧迫療法
弾性ストッキングを使用して、静脈の血流を改善し、腫れや痛みを軽減します。
生活指導
長時間の座位や立位を避け、適度に足を動かすよう指導します。下肢を挙上して寝るなどの生活習慣で浮腫が改善する事もあります。また、水分補給をしっかり行うことも大切です。
静脈瘤
静脈瘤が原因の場合、以下の治療法があります。
圧迫療法
弾性ストッキングを着用して、静脈の血流を改善し、痛みや腫れを軽減します。
硬化療法
静脈内に硬化剤を注入し、原因となっている静脈を閉鎖させる治療法です。
レーザー治療
レーザーを用いて静脈を閉鎖する治療法です。非侵襲的であり、比較的短時間で治療が可能です。
手術
重度の場合は、静脈を取り除く手術(ストリッピング手術)を行うこともあります。
糖尿病性神経障害
糖尿病性神経障害が原因の場合、以下の治療法があります。
血糖コントロール
血糖値を適切に管理することが最も重要です。
食事療法、運動療法、薬物療法を組み合わせて行います。
痛みの管理
神経障害による痛みを軽減するために、抗うつ薬や抗けいれん薬を使用することがあります。
足のケア
そのまま足の傷や感染、潰瘍に至ってしまう可能性があります。
日常的な足のケアが重要です。適切な靴の選択や、定期的な足のチェックを行います。
その他の原因による痛み
筋肉の過労や損傷、神経障害などが原因の場合は、以下の治療法があります。
理学療法
物理療法やストレッチ、マッサージなどを通じて筋肉や関節の状態を改善します。
薬物療法
痛みを軽減するために、鎮痛薬や抗炎症薬を使用します。
休息と冷却
痛みがひどい場合は、適度な休息を取り、アイスパックで冷やすことで痛みを軽減します。