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下肢静脈瘤

足の血管がボコボコ浮き出る「下肢静脈瘤」

足の血管がボコボコ浮き出る「下肢静脈瘤」下肢静脈瘤とは、足の静脈が太くなってこぶ状に浮き出ている状態です。
下肢静脈瘤があると下肢のだるさやむくみなどの日常生活に支障がでることがあります。

下肢静脈瘤の原因

下肢静脈瘤の原因心臓から足に入った血液は、足から重力に逆らってまた心臓に戻る必要があります。
その役割を果たすのが静脈弁とふくらはぎの筋肉です。
静脈弁の機能が低下したり、筋肉の作用が低下したりすることで下肢静脈瘤を起こします。

下肢静脈瘤の症状

下肢静脈瘤は、足の血管がボコボコしている見た目だけでなく、治療をお勧めする症状が出ることがあります。
以下の症状があるようでしたら、当院にご相談ください。

下肢静脈瘤の初期症状
チェックリスト

下肢静脈瘤の症状は長時間立って過ごした後や、夕方以降に出ることが多いです。
当てはまる症状があれば、下肢静脈瘤の可能性があるかもしれません

  • 足の血管が目立つ、ボコボコしている
  • 浮腫んでいる
  • ふくらはぎが疲れやすく、だるい
  • 寝ている時、明け方によく足をつる
  • ふくらはぎに湿疹ができる
  • くるぶしの上に潰瘍ができている
  • 膨らんでいる血管がピリピリ痛む

下肢静脈瘤を放置すると
どうなる?

下肢静脈瘤は放置すると、見た目の問題だけでなく不快な症状が出現し、様々な悪影響を及ぼす可能性があります。

皮膚トラブル

静脈瘤ができると血流が悪くなり、皮膚に栄養がうまく行き渡らなくなります。
その影響で、皮膚が硬くなることや色素沈着、湿疹、痒みなどを引き起こすことがあります。

痛み・むくみの悪化

血液循環が悪くなることで、足のむくみや痛い、だるさや重さの症状が増悪し、生活に支障をきたすことがあります。

血栓形成の可能性

長時間座る事や寝たきりの影響で足の静脈の血液が固まり血栓というものを形成してしまう可能性があります。
深部静脈血栓症(エコノミークラス症候群)と呼ばれ、この血栓によって血流のうっ滞が生じ、足に静脈瘤を形成する事があります。この血栓は播種してしまい肺塞栓という生命の危険がある疾患を引き起こす可能性があります。

潰瘍のリスク

下肢静脈瘤が進行すると慢性的に皮膚の炎症・血液鬱滞が起こり足に潰瘍ができやすくなります。
潰瘍は感染を引き起こすこともあり注意が必要です。

下肢静脈瘤の検査と診断

下肢静脈瘤の検査と診断下肢静脈瘤を調べるには、静脈の逆流があるのかを超音波検査で確認します。
超音波検査は10〜15分程度で痛みなく検査を受けることができます。
診断には、視診、触診、超音波検査で診断を行います。

下肢静脈瘤の治療

下肢静脈瘤の治療には、下肢静脈瘤の症状を改善する簡易的な治療と下肢静脈瘤を根本的に治す治療があります。

症状に対する治療

弾性ストッキング

弾性ストッキングを使用し圧迫療法を行います。
弾性ストッキングは着圧の強いストッキングであり、足から心臓に血液が戻ってくるのを手助けします。
根本的治療ではありませんが、日常生活を送りながら手軽に取り入れ症状を改善していくことができます。
皮膚の表面に出来るような静脈瘤の場合は主に弾性ストッキングを装着します。

硬化療法

クモの巣状・網目状の小さな静脈瘤には、硬化剤という薬剤を使用します。
静脈に非常に細い注射針で注入することで、血管を固める方法です。保険適応の治療で10分程度の処置で終了します。

根本的な治療

レーザー治療

根本的な治療では、細いカテーテルを挿入しレーザーで原因となっている血管を焼く治療法です。

高周波治療

高周波治療もレーザーと同じく細いカテーテルを挿入し、高周波による熱で静脈を塞ぐ治療法です。
これらの根本的な治療を希望される場合は紹介させていただきます。

下肢静脈瘤予防のため
やってはいけないこと

下肢静脈瘤予防のためやってはいけないこと下肢静脈瘤は、日常生活の中で発症の予防や軽減、再発を防ぐことができます。
普段の生活から心がけてみましょう。

長時間同じ姿勢を続ける

座りっぱなしや立ちっぱなしなど同じ姿勢を続けていると重力で下肢に血液が溜まりやすくなります。
血液が鬱滞した状態が続くと静脈弁の機能が低下し静脈が拡張する原因となります。

圧迫のある衣服を
着用する

衣服で強く圧迫することで血液循環が悪くなるだけでなく、静脈弁を破損し血液の逆流を防ぐ機能が低下します。

高いヒールをよく履く

高いヒールは、筋肉のポンプ機能が抑制され、下肢に血液が溜まりやすくなります。

排便時に過度にいきむ

過度ないきみは腹圧を高めて、血流の流れを悪くします。
慢性的に静脈に圧力が加わることで血管が拡張し静脈瘤の原因となります。